― 人生儀礼と神道の豆知識 ―

普段、何気なくあるいは当たり前のように行ていることが、実は昔からの伝統に従った生活文化なのです。

情緒豊かな日本の生活文化や風習を見直してみませんか?

​※お住まいの地域によって異なりますので、それぞれの地域の風習・慣習にならうことをお勧めします。

① 生命の誕生

 赤ちゃんが生まれると、すぐ産湯を使います。
産湯は、昔から氏神さまの土地の水を使ったそうです。なぜなら、その土地の産湯でちゃんを清めることで氏神さまの氏子となって、赤ちゃんをお守り下さると信仰されてきたからです。

② お七夜・命名

赤ちゃんが誕生して七日目のお七夜に名前をつけるのが習わしで、名前を半紙に書いて神棚にお供えし、神様に人生の幸を祈願します。

③ 初宮参り(初宮詣)

赤ちゃんが初めて神社に参拝し、氏神さまの氏子として認めてもらい、健やかな成長と神さまのご加護を願うものです。
   ・男の子は生後31日目
   ・女の子は生後33日目
にお参りするのが一般的のようですが、地域の風習によってそれぞれ異なるようですから、各々その土地の風習に従えばよろしいです。
その際、男の子は黒の紋付・女の子は友禅の晴れ着を着て、祖母(姑)が抱くのが伝統です。
            

④ お食い初め

赤ちゃんが生後100日目頃に、食事を食べさせるまねごとをする儀式のことです。
これは、赤ちゃんが一生食べ物に不自由せず幸福に過ごせるようにとの願いがこもっています。食事は、赤飯とか尾頭つきの鯛を準備するのが一般的です。

⑤ 初節供

人生節目の節供にはさまざまありますが、生まれて初めて迎える節供を「初節供」といいます。

節目の行事の時には、家族で神さまに料理などをお供えしてお祝いしてきました。神さまのお供えということで「節供」と書かれていましたが、現在では「節句」を使うことが多いようです。

3月3日を「上巳(じょうし)の節供 」(桃の節供)といい、女の子の節供。5月5日を「端午の節供」(菖蒲の節供)といい、男の子の節供。 

⑥ 七五三参り

七五三とは、古くからの風習に由来する子供の年祝いのことで、
     ・3歳の「髪置(かみおき)」~男女ともにこの日から髪を伸ばし始める儀式
     ・5歳の「袴着(はかまぎ)」~男の子が初めて袴をつける儀式
     ・7歳の「帯解(おびとき)」~女の子が着物の付紐から帯にかえる儀式
現在は、その年齢にあたる子供たちが11月15日(前後)に神社に参拝し、成長の感謝と今後の更なる成長無事を祈願するもの。
 江戸時代、徳川綱吉公の子息のお祝いを11月15日に行ったことから、七五三=11月15日となりました。本来は数え年ですが、最近ではあまりこだわっていないようです。
            

⑦ 入学・卒業・就職などの奉告

やはり、日本人って節目のおまつりを大切にするんですね。

いわゆる「人生儀礼」といわれる儀式のほかに「入学」「卒業」「就職」といった成長過程での生活環境の変化に応じ、それをも人生の大きな節目として、今まで神さまのご加護による感謝と更なる成長と無事を祈って家庭の神棚に手を合わせたり、神社に参拝に行ったりしています。

⑧ 成人式

1月の第二月曜日が「成人の日」として、国民の祝日になっています。(1月15日が成人の日と定められていた頃の記憶を覚えているかたも多いでしょう)
 武家や宮廷では、「元服(げんぷく)」といって男の子が頭に”冠”をつけ大人の服を着、女の子は、垂らしていた髪を結い上げて大人の服を着ることを許されました。

(男女ともだいたい13歳~15歳くらい)
現在では20歳ですが、選挙権が与えられ自分の行動すべてに責任を持たなければならない立場となったことを神さまに奉告し、大人としての出発をお祝いするものです。

⑨ 結婚式

「神前結婚式」を挙げませんか?
たくさんある人生儀礼の中で一番晴れやかな節目ですよね!実は、神前結婚式の歴史はごく浅いものなんです。明治33年・皇太子でいらっしゃった大正天皇さまが、宮中で執り行った御結婚の礼を記念し、東京大神宮が翌年初めて行ったのがルーツで、それが今日一般に普及しました。           

⑩ 着帯のお祝い(安産祈願)

妊娠五ヶ月目の戌の日に行われるのが「着帯」のお祝いです。
どうして戌の日かというと、犬が安産でたくさんの子犬を産むから、それにあやかって安産を祈願します。この日は、「岩田帯」とよばれる腹帯を締めお祝いをします。「岩田帯」は、赤ちゃんが岩のように丈夫に育つようにとの意味が込められているのと、お腹の胎児を守り、腰痛や冷えを防ぐ効果もあります。           

⑪ 年祝い

長寿をお祝いするもので、次のような年祝いがあります。
 ・還暦(61歳)-えと(十干・十二支)の組み合わせは60通りになります。そこで、自分が生まれたえとがまわってくるのが61年目になり、一巡してまた元に戻るということから、新しく生まれ変わるという意味があります。
 ・古希(70歳)-昔は70才が長寿だったんですね!中国の詩人杜甫の「人生七十古来稀なり」という詩の言葉からつけられました。
 ・喜寿(77歳)-喜という字の略字(草書)が、七・十・七に分けられることからつけられています。
   ・傘寿(80歳)-こちらも略字。傘は、八と十に分けられます。
   ・半寿(81歳)-半は、八・十・一に分けられます。又、将棋盤は81の目があることから「盤寿」ともいわれています。
   ・米寿(88歳)-米を分解すると、八・十・八にわけられます。
   ・卒寿(90歳)-卒という字を”卆”と表記しているのを見たことありませんか?こちらもやはり分解すると、九・十に分けられます。
   ・白寿(99歳)-百から一を引くと99。百の字から一をとると白になります。
   ・上寿(100歳)-昔は、人の寿命の長さを上寿(100歳)・中寿(80歳)・下寿(60歳)と表していたそうです。
   ・茶寿(108歳)-くさがんむりは、旧字で書くと真ん中で切れていて、十がふたつに八十八に分けられ、それを合計すると108になることのようです。
   ・皇寿(111歳)-皇という字は白と王に分けられ、白は99(白寿の意味)・王は12(十と二に分けられるから)で、合計すると111になるから・・・だそうです。    

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⑫ 厄年参り(厄払い)

厄年とは、ちょうどその頃の年齢に達すると身体の変調時期を迎えたり社会環境の変わり目に当たるということから、体調を崩しやすいことが多かったようです。そこで、その年まわりになると日頃より健康等に気を使い、無事を祈願していました。

ご参考までに、令和3年の各厄年を記しておきます。
※ 60歳(61の還暦)も厄年としている地域もあります。
※ 地域で異なる場合がありますので、各地の習慣にならうことをおすすめします。

⑬ 神葬祭(神道で行われるお葬式)

神葬祭とは、神道様式で行われる葬儀のことで、氏神神社の神職により氏子が亡くなったことを氏神さまに奉告することから始まります。
遷霊祭(せんれいさい)-お通夜のこと。亡くなられた方の御霊を白木の霊璽(れいじ)(位牌のこと)に遷します。霊璽には、戒名にあたる霊号(れいごう)が書かれます。これは、氏名の下に男性は「大人(うし)命(みこと)」、女性は「刀自(とじ)命あるいは姫命」となります。(○○○○大人命・○○○○刀自命)
翌日は、告別式にあたる葬場祭(そうじょうさい)が、次の日には翌日祭、そして10日ごとに10日祭・20日祭・30日祭・40日祭・50日祭が行われ、一般的には(地方の風習にもよりますが)50日祭をもって忌明(きあけ)となり、喪に服する期間を終えるとされます。
50日祭が終わると霊璽を箱に納め御霊舎(みたまや)(仏壇のこと)におまつりします。そして、これまで遠慮していた神棚のおまつりも、この時から始めていいことになります。
霊祭の後は、年祭(ねんさい)を行います。1年祭・2年祭・3年祭・5年祭・10年祭~以後10年ごとに50年祭までで、50年間子孫により手厚くおまつりをされ、50年がたつと「祭り上げ」といって亡くなられた方の霊が神さまとご先祖さまのもとに帰ると言われています。

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