~神宮式年遷宮とは~

伊勢の神宮では、20年に一度御社殿や調度品等すべてのものを新しく造りかえるお祭りが行われます。
これを「神宮式年遷宮」といい、通称 “御遷宮”(ごせんぐう)といわれています。
※詳しくは伊勢神宮のホームページをご参考ください
令和6年4月、天皇陛下の御聴許(ごちょうきょ)を賜り正式に「第63回神宮式年遷宮」の諸準備が始まりました。
令和7年1月、天皇陛下の御治定(ごじじょう)を賜り御杣山(みそまやま)が木曽谷国有林(長野県木曽郡上松町)と裏木曽国有林(岐阜県中津川市付知町)に、2月には山口祭、木本祭、御杣始祭、裏木曽伐採式の日程が決まりました。
令和15年の秋に行われる ”第63回神宮式年遷宮” のご参考になさってください。
これから行われる諸祭・諸行事については、随時更新いたします。
始まりました!
第63回の「御遷宮」
御遷宮の数ある諸祭・諸行事の中で、皆さんも参加することができる最初の行事であります「御樋代木奉迎送行事」(みひしろぎほうげいそうぎょうじ)が無事終了し、両宮ともに御神木をお届けすることができました。
ご関係の皆さまのご協力、誠にありがとうございました

令和7年1月―天皇陛下の御治定を賜り「御杣山」が決定

令和7年2月―天皇陛下の御治定を賜り山口祭・木本祭が5月2日
御杣始祭(長野県木曽郡上松町)が6月3日
裏木曽伐採式(岐阜県中津川市付知町)が6月5日に決定


令和7年6月3日【御杣始祭】
長野県木曽郡上松町の国有林で御神木の伐採式が行われました。内宮、外宮両宮の御神木は木曾の杣人たちと神宮司庁造営庁職員の手によって手斧を使用した伝統の技【三ッ緒伐り】が披露され見事伐採されました

令和7年6月5日【裏木曽御用材伐採式】
岐阜県中津川市付知町の国有林で御神木の伐採式が行われました。内宮、外宮両宮の御神木は木曾の杣人たちと神宮司庁造営庁職員の手によって手斧を使用した伝統の技【三ッ緒伐り】が披露され見事伐採されました
【 御樋代木奉迎送行事 】
令和 7 年 6月 8日(日)~ 10日(火)
2日目・3日目はあいにくの雨天でしたが無事終了いたしました
雨天の中ご参加くださいましてありがとうございました
1 日目 6/8
桑名市:夕刻(午後5時頃)
伊勢大橋南詰:河川敷広場駐車場
長野県と岐阜県の御杣山で奉採された御神木が、長野県や愛知県、岐阜県を賑々しく奉搬され、三重県へと引き継がれます
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桑名神社(春日神社)までお木曳行事
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神社周辺では歓迎の石取祭りなど賑やかに行われました」





2 日目 6/9
朝(7時半頃):桑名市を出発
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四日市市:中央緑地公園前を通過、歓迎の国旗小旗を振ってのお迎えとお見送りが行われました
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午前中、鈴鹿市:神舘飯野髙市本多神社(こうたついいのたかいちほんだじんじゃ)周辺で石取祭りなど賑やかに行われました
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鈴鹿市役所前周辺までお木曳行事
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午後、津市:国道23号線上浜2丁目付近から栄町2丁目交差点までお木曳行事と津市郷土芸能のパレード
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夕刻~夜:三重縣護國神社で津市を始め県内郷土芸能の奉納





3 日目 6/10
朝(8時頃):津市を出発
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伊勢までの道中、松阪市・明和町で歓迎の国旗小旗を振ってお迎えとお見送りが行われました
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松阪市:JAみえなか本店 様 駐車場
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明和町:珈琲屋らんぷ明和店 様 駐車場
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伊勢市:度会橋東詰到着






御樋代木奉迎送行事
(みひしろぎほうげいそうぎょうじ)
御樋代木奉迎送行事―長野県上松町と岐阜県付知町の御杣山(みそまやま)※1 で最初に伐採された御樋代木(みひしろぎ・御神木)は長野県・岐阜県・愛知県・三重県を木曽川の流れに沿って陸路で奉搬され伊勢に御到着までの道中に、それぞれの地において郷土の伝統神事や芸能などで賑々しく盛大に奉迎送を執り行う行事のことです
以前は木曽川を下り(水運)奉搬されていましたが、現在では陸路で行われています
※「杣」そま―材木を採る山や材木・樵(きこり)を意味する国字
太一たいちとは
太一の漢語が意味する「万物を含有する大道」や「天神・北極大帝のこと」とされ、最も大切な最も尊いものとされることから、天照大御神が八百万の神々の中心的存在にましますことを象徴してこの標章を神宮式年遷宮に使うようになりました

御樋代木(御神木ごしんぼく)とは
御神体をお納めする御器を造るための御料木で、御杣山※1 から伐り出される一万本以上にものぼる御用材の中でも最初に奉採される代表木で御祝木・御神木とも呼ばれ神聖視されている
※1 御杣山(みそまやま)―新宮御造営のための用材を伐り出す清らかな山のことで、天皇陛下の御治定※2 によって決まる―今回は「長野県上松町」、「岐阜県付知町」です
※2 御治定(ごじじょう)―遷宮の諸祭などで特に重要な事柄については、天皇陛下に日時をお定めいただく御例のことで御杣山の選定も天皇陛下のお定めを賜る御例となっている
~ 今後のご参考 ~
① 伊勢の神宮
伊勢の神宮とは、歴代天皇のご祖先をお祀りしています。正式名称は『神宮』
神宮は、合わせて125のお宮から成り立っていて、「内宮」(ないくう)と「外宮」(げくう)を正宮(しょうぐう)といい、私たちが一般に伊勢神宮と言ってお参りしているお宮です。
「内宮」は、正式名称「皇大神宮」(こうたいじんぐう)といい、日本の親神とされ、すべての世界に光を与えてくれる太陽神『天照大御神』(あまてらすおおみかみ)さまをお祀りしています。
「外宮」は「豊受大神宮」(とようけだいじんぐう)いい、衣食住をつかさどる産業の神さま『豊受大御神』(とようけのおおみかみ)さまをお祀りしています。その他に別宮(べつぐう)・摂社(せっしゃ)・末社(まっしゃ)・所管社(しょかんしゃ)といわれるお宮があり、全部で125あります。
別宮の代表的なものは、「荒祭宮」(あらまつりのみや)・「瀧原宮」(たきはらのみや)・「伊雑宮」(いざわのみや)・「月讀宮」(つきよみのみや)があります。
詳しくは、神宮司庁のホームページを参考にして下さい。
② 御遷宮(ごせんぐう)とは?

「遷宮」とは、新しいお宮を造替し、御装束・神宝も新しくして大御神さまにお遷りを願う大祭で、「式年」とは定めた年という意味です。
20年に一度とすることは、今から1300年前に第40代天武天皇がお定めになりました。
次の持統天皇4年(690)に第1回式年遷宮が行われて以来、戦国時代に一時中断がありましたが、伝統を守って20年毎に繰り返され、第62回目が平成25年の秋に執り行われました。
20年という期間は、一つの区切りの年でもあります。
掘立柱に茅葺の屋根という素木造の社殿の尊厳さを保つためにも20年が最もふさわしく、また伝統技術を継承するためにも合理的な年数です。
常に新しく、みずみずしくあって欲しいという願いと、昔から永い年月受け継がれた技法を、そのまま次の世代へ伝えていきたいということから、20年という年限が定められたのではないでしょうか?
③ 「御遷宮」の諸行事~準備から当日まで(予定)
第63回御遷宮の行事は、令和7年から始まりました。ナント、30にも及ぶ祭典・諸行事が行われます。
その内、12の祭典が主要なもので、日時等については「御治定」(ごじじょう)といって、天皇陛下のお定めを仰ぐことによって決められます。
今後斎行される諸祭典や行事の予定を一覧表にまとめましたのでご参考にしてください。
No | 諸祭・諸行事 | ふりがな | 時期 | 概 要 |
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1 | 山口祭 | やまぐちさい | 令和7年5月 | 御用材を伐り出すにあたり山の神に安全を祈ります |
2 | 木本祭 | このもとさい | 令和7年5月 | 遷宮の用材を伐り出すにあたり、山の神に伐採搬出の安全を祈ります |
3 | 御杣始祭 | みそまはじめさい | 令和7年6月 | 御神体をお納めする「御樋代」の御料材を古作法により伐り出します |
4 | 御樋代木奉曳式 | みひしろぎほうえいしき | 令和7年6月 | 御杣山で伐採された御樋代のための御料木を、内宮と外宮の域内の五丈殿前に曳き入れる儀式です。 |
5 | 御船代祭 | みふなしろさい | 令和7年9月 | 「御樋代」をお納めする船形の「御船代」の御料材を伐採するおまつり |
6 | 御木曳初式 | おひきぞめしき | 令和8年4月 | 用材の搬入はじめの儀です |
7 | 木造始祭 | こつくりはじめさい | 令和8年4月 | ご造営工事にあたり、御用材に墨を打ち、斧を入れて安全を祈ります |
8 | お木曳行事(第一次) | おきひきぎょうじ | 令和8年5~8月 | 旧神領民や全国の特別神領民によりみぎやかに用材を古式のまま両宮域に奉曳します |
9 | 仮御樋代木伐採式 | かりみひしろぎばっさいしき | 令和8年5月 | 「遷御」の際に御神体を納める「仮御樋代」の御用材を伐採するにあたり、木の本に坐す神をお祀りし、忌斧を入れる式です |
10 | お木曳行事(第二次) | おきひきぎょうじ | 令和9年5~8月 | 旧神領民や全国の特別神領民によりみぎやかに用材を古式のまま両宮域に奉曳します |
11 | 鎮地祭 | ちんちさい | 令和10年4月 | 新殿を建てる御敷地で最初のおまつり。「地鎮祭」に相当します |
12 | 宇治橋渡始式 | うじばしわたりはじめしき | 令和11年11月 | 神宮の象徴となっている「宇治橋」が新しくなり、「渡女」(わたりめ)や三世代揃いの夫婦を先頭に盛大に渡り始めを行います |
13 | 立柱祭 | りっちゅうさい | 令和14年3月 | 新殿の建築にあたり、御柱の木口を木槌で打ち安泰をいのります |
14 | 御形祭 | ごぎょうさい | 令和14年3月 | 御正殿の東西の妻の束柱に円形の図様を穿つお祭りです |
15 | 上棟祭 | じょうとうさい | 令和14年3月 | 正殿の棟上げの華やかなおまつり。棟木に連なる綱を引き「千歳棟、万歳棟、曳々億棟」のかけ声も高く棟木を木槌で 打ち固めます |
16 | 檐付祭 | のきつけさい | 令和14年5月 | 正殿の屋根の萱をふき始めるお祭りです |
17 | 甍祭 | いらかさい | 令和14年7月 | 御正殿の萱も葺きおわり、金物を打つお祭りです |
18 | お白石持行事 | おしらいしもちぎょうじ | 令和15年8月 | 新宮に敷きつめる「お白石」を旧神領民や全国の特別神領民の方々が奉献する盛大な行事です |
19 | 御戸祭 | みとさい | 令和15年9月 | 御正殿の御扉を立てるお祭りで、扉に鑰穴(かぎあな)を穿ちます |
20 | 御船代奉納式 | みふなしろほうのうしき | 令和15 年9月 | 御神体をお鎮めする御船代を刻み奉り御正殿に奉納する儀式です |
21 | 洗清 | あらいきよめ | 令和15年9月 | 新殿の竣功にあたり殿内と殿外を洗い清める儀式です |
22 | 心御柱奉建 | しんのみはしらほうけん | 令和15年9月 | 心御柱は、正殿の御床下に建てられる特別な御柱で、忌柱(いみばしら)、天ノ御量柱(あめのみはかりのはしら)とも呼ばれます 。心御柱の奉建は、遷宮諸祭の中でもひときわ重んじられる秘儀です |
23 | 杵築祭 | こつきさい | 令和15年9月 | 新殿の竣工にあたり御敷地を突き固めるおまつり。古歌を唱え、白杖で御柱の根本をつきながら新殿のまわりを巡ります |
24 | 御鎮祭 | ごちんさい | 令和15年10月 | 新殿の竣工を感謝し、その平安を祈ります |
25 | 御装束神宝読合 | おんしょうぞくしんぽうとくごう | 令和15年10月 | 天皇陛下より大御神に献ぜられる御装束神宝を、新宮の四丈殿において、式目しきもくに照らし読み合わせる儀式です |
26 | 川原大祓 | かわらおおはらい | 令和15年10月 | 御装束・神宝・遷御の奉仕員を祓い清めます |
27 | 御飾 | おかざり | 令和15年10月 | 遷御当日、新調された御装束で殿内を装飾し、大御神にお遷りいただく準備をする儀式です。 |
28 | 遷御 | せんぎょ | 令和15年10月 | 式年遷宮の中核をなすおまつり。午後8時、全ての灯りが消された浄闇の中、大御神は本殿を出御(しゅつぎょ)、新殿へ入御(じゅぎょ)されます。百名を超える奉仕員は御神宝等を手に付き添い、参道沿いの多くの奉拝者が見守る中、荘厳な古代絵巻が繰り広げられます |
29 | 大御饌 | おおみけ | 令和15年10月 | 遷御せんぎょの翌日の早朝、新殿において初めて大御神に神饌しんせんを奉るお祭りです |
30 | 奉幣 | ほうへい | 令和15年10月 | 遷御の翌日、新宮の大御前に勅使が幣帛を奉奠されます |
31 | 古物渡 | こもつわたし | 令和15年10月 | 遷御の翌日 、神宝類を新宮に移す儀式です |
32 | 御神楽御饌 | みかぐらみけ | 令和15年10月 | 御神楽を執り行うに先立ち、大御神に神饌しんせんを奉るお祭りです |
33 | 御神楽 | みかぐら | 令和15年10月 | 宮中の楽師が神宮に遣わされ、御垣内の四丈殿で庭燎の灯りがゆれる中、深夜まで厳かに御神楽を奏でます |